ダービー馬サクラホクトオーの弟であるサクラチヨノオー。彼は父トウショウボーイをほうふつとさせる風格ある馬で、小柄ながらかわいらしい顔立ちで、人気を博した馬です。
1988年、第40回朝日杯3歳ステークスで、未完の大器サクラホクトオーは、ついにその姿を表しました。

サクラチヨノオーは、父であるトウショウボーイ産駒に似て、直線でのスピード、瞬発力に長けたスキルが特徴。
好スタートを切ったものの、鞍上を務めた小島太騎手は、わざと馬群の中へ戻すという展開をさせました。
これは、彼がサクラチヨノオーの実力を見込んだうえでの動きです。

レースは、単騎逃げを行っていたドゥマイベストをスクラムトライがじわじわと追い抜き、最後の直線に立ったという展開。
勝利はスクラムトライかと思われた矢先、一瞬でサクラチヨノオーが追い抜いて行きました。
終わってみれば、ゴール時には2馬身差という余裕の勝利で、兄と同じように戴冠したというレースになったのです。

兄以上の実力を持っていると期待されましたが、雨天の馬場に弱かったのがサクラチヨノオーの欠点。
その後は大きな活躍をせず、弥生賞や皐月賞では惨敗し、ダービーでも活躍できず、活躍は秋のセントライト記念を待つというものでした。