地方競馬のアイドルとして愛されたオグリキャップ。
彼は、今から20年以上前、「日本の競馬が海外に勝つために」という想いから設立された、国際招待レースの第9回ジャパンカップに参戦することになります。
このときのレースは、競馬先進国から多くの名馬が日本に訪れました。芝2,400mのワールドレコードを保持するホークスター、凱旋門賞を獲得したキャロルハウスら、そうそうたるサラブレッド達が集まるほか、国内からはイナリワン、スーパークリークという、まさに豪華すぎるオールスターのような顔ぶれだったのです。
レース展開は、イブンベイが大逃げするところからスタート。
通常、先行馬がペースを乱して失速するのですが、このレースでは3番手にいたホーリックスが先頭に立ちます。
外側から追従したオグリキャップですが、ホーリックスを追い詰めていくものの、あとわずかに届かず、敗北してしまいます。
実は、ニュージーランドの馬であるホーリックスの勝利は、オセアニア全体が期待するものでした。南半球にある馬は、日本に来ると体調を崩すケースも少なくありません。
しかし、この勝利によって、「強いオセアニア」を証明する、歴史的レースになったのです。