2000年、第30回の高松宮記念が開催されました。
海外G1で勝利して勢いに乗るアグネスワールド、前年のスプリンターズステークスを制したブラックホークら、強力なメンバーが集まるレースです。
他にもマイネルラブやブロードアピールなど、実力派のサラブレッドたちが集まっているなか、キングヘイローが悲願の重賞をモノにしたのです。

キングヘイローは多くのファンの期待を受け続けてきましたが、自己主張が強く、気性が荒いキャラクターのせいで活躍できませんでした。
そのため、折り合いを欠くレースが続いてしまったために、なかなかファンの期待に応えることができなかったのです。

しかし、高松宮記念のキングヘイローは、いつもとひと味違うレース展開を見せました。
直線に抜けだしてからは、アグネスワールド、ディヴァインライト、ブラックホークを追い込み、豪快な末脚で抜き去って行ったのです。
勝利寸前のディヴァインライトを捉え、G1勝利を果たしました。

気性が荒いいつものキャラクターを抑え、じっくりと勝利を掴んだキングヘイロー。
ファンの期待を全身に浴びた最高のレースを繰り広げ、生涯唯一のビッグタイトルを獲得した思い出深いレースとなったのです。