第43回の高松宮記念は、怪物級の馬の出走で盛り上がっていました。その主役こそ歴史に名を残す名短距離馬のロードカナロアです。ロードカナロアといえばアーモンドアイの父としても知られ、他にも多数の強い現役競走馬を輩出しています。そんな彼が現役時代に勝利した第43回の高松宮記念についてみていきましょう。
ロードカナロアは前年の高松宮記念ではまさかの敗戦。同じ厩舎に所属するカレンチャンに敗れています。今回こそはという思いも強かったはずですし、前年の高松宮記念で敗れて以降は惜敗が2度続くものの、スプリンターズS、香港スプリント、阪急杯を3連勝しており、高松宮記念は勝って当たり前というレースでした。
実際に探勝オッズを見てもそれは分かり1.3倍です。2番人気のドリームバレンチノが9.4倍なので、期待度の大きさがよく分かります。
レースがスタートし、ロードカナロアは良いスタートを切れません。そんな中レースが進み、逃げたのは将来的にGI戦線で活躍することになるハクサンムーン。それに続いてメモリアルイヤー、アイラブリリなども続きます。
3コーナーをカーブして4コーナーを回り、最後の直線に入っても逃げるのはハクサンムーン。予想されていた以上の力をハクサンムーンがみせ粘り込みますが、やはり絶対的王者のロードカナロアが懸命に差し切ります。最終的には余裕を見せながら勝利し、2着のドリームバレンチノに1馬身4分の1差をつけています。3着に入ったのはハクサンムーン。
これでロードカナロアは前年の借りを返し、見事に国内GI2勝目、海外も含めると3勝目を果たしました。その後はセントウルSでハクサンムーンに敗れた以外は全勝し、結果的にデビューから引退までに国内外のGIを6勝しています。スプリント路線のレベルが高いといわれる香港においても圧倒的な力を見せ、香港スプリントも当然2連覇。
ロードカナロアが引退してから幾多もの馬が登場しましたが、まだ彼を超えている短距離馬は誕生していないと思われます。そんなロードカナロアは次世代のリーディングサイアー候補です。ほぼ確実にリーディングサイアーに輝くことがわかっています。
自身を超えるような伝説的な名馬をたくさん輩出して欲しいと思います。早速アーモンドアイを送り出すなど、実力にも運にも恵まれた馬。そんなロードカナロアが勝利した2013年の高松宮記念は暴露王だけではなく、多くの競馬ファンの記憶の中に今もあるはずです。